かなしいね
- ずんずん
- 2024年8月21日
- 読了時間: 4分
こんばんは。
子どもたちの 「自分でやろうとする意欲・力」を
引き出すサポートをする
元小学校教員の ずんずんです😊。
深夜にかなりの猛烈な雨が降り 雷が鳴った一昨日
それは 夢なのか 現実なのか
わからなかったです。
もはや 夢遊病者です。
(洗濯物を取り込んだ形跡はありました)

困ったときは お互い様。
Sくんの Hくんを見つめる目。
とっても すてきな場面なんだけど
この時間の ついちょっと前まで
枝の取り合いで 何度も衝突していたふたり。

Hくんが Sくんの持っている枝が欲しくて
「貸して。」と言っている。
言いながらも すでに手は その枝をつかみかかっている。
まだ 何も答えていないSくんだが
そのうちに さっと とられてしまう。
そして あたしたちスタッフの顔を
交互に見ながら
ただただ 泣くばかり。
でも 悔しくて 悲しい想いをしているのは Sくん。
その本人が 動かなければ
枝の取り合いに 関わっていないあたしたちが
「返して!」と言ったところで
なんら 現実味がない。
Hくんにも 響かない。
そのとき その一部始終を見ていた Dくんが
「あとで 貸すとかはいいの?」
と Hくんに聞いていた。
そして Sくんにも 「あとで(貸してもらう)なら いいって。」
と 伝言。

Sくんが ほっとしたのも 一瞬で
またしても Hくんが 枝を取りに来た。
Hくんは ちゃんと 「貸して。」と
言えるようになった。
以前は無言で 奪っていたから それは成長!
今度は 相手の返事を待ってから
という課題が 浮上している。
ひとつ乗り越えると 次の課題がやってくるね。
今度は ひっくり返されるほどの力で 奪われてしまった。
そこへまた Dくん。
自分の気持ちを HくんにぶつけることができないSくんに寄り添い
話を聴いてあげているようだ。
Sくんは Sくんで 自分の気持ちに向き合って
相手へも向き合って 気持ちを伝える、
ということが 課題なんだなぁ。

これから また移動して沢へ行こうか、
と ザックを背負って 準備をしていたときにも
この いざこざは
またしても 行われていた。
今日はなぜだか 何度も繰り返されるこの光景を
あたしは 少し離れたところで 見ていた。
そばには この3人がいた。
「なんで とっちゃうんだろうねぇ。」
「貸してって言えば いいのにねぇ。」
とか 3人で話をしている。
「Hくんは 『貸して』は言っていたけど 『だめだよ』って
言われても とってたね。どうしたらいいのかねぇ。」
と 言ってみると
「別のを とってくればいいじゃん。」
「(だめだよって言われたら)がまんするよ。」
「オレたちが 助けるよ。」
と 三者三様の 考えで 伝えてくれた。
すごい。
これ 3,4,5歳の 会話。
リアルに 学んでいるんだ、この子たちは。
自分だったら どうするか。
経験したり 想像したりできるからこそ
すぐに 自分の意見がもてるし 言えるんだ。

そんな会話を聴いていたら
またしても 泣きながら こちらへ向かってくるSくんがいた。
SKくんは
「はい、どうぞ。」
さっき 言っていたことを 実践していた。
それを受け取って 立ち去っていくSくんの後ろ姿を見て
Dくんに
こうも言っていた。
「かわいそうだねぇ。」

SKくんが 悲しそうな顔。
きっと Sくんの悲しみを
共有しているんだろう。
どうしてそう思ったか たずねると
「だって S 泣いてるから。」
と。
悲しいと 前へ進みづらい、
ということを 体験として 知ってるんだなぁ。
どうにかして 悲しみを埋めてあげたいと 思ったに違いない。

もう やる気を失ってしまった Sくんは
ザックを背負うのが いちばん最後になってしまった。
他の9人はもう準備ができて
待っている。
1人になってしまったSくんは
ますます やる気を失い 全然こちらへ来る気配がない。
すると

おもむろに立ち上がって
Hくんが 歩き始めた、Sくんのもとへ。
ザックを背負うのを手伝い
立ち上がらせるのに 声掛けをし
一生懸命サポートしていた。

Hくんのあとを追って
他の子たちも 来てくれた。
さっきまで あんなに何度も Sくんの枝を取っていたのに
どうして こういうことができるんだろう。
そう思って Hくんに聞いてみると
「だって助けたいよー。」
と。
子どもたちの 行動には
助けるときには けんかしてたとか してなかったとかじゃなく
純粋に
「助けたいから 助けるんだ」
があるんだなと じーんときてしまった。
子どもたちの ことば、
実話ですよ(笑)。
道徳の教科書じゃない
こまめたちの ことば
そのまま 受け止めて
つづっていきたいなぁ。
心が あらわれる毎日です。
これだけ なかまを思い遣れるって
すばらしい 存在だなぁ 子どもって、
って 改めて 思う日々。

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