こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
後ろで泣き声が聞こえると、
「大丈夫??」と言いながら
Yくんが進んだ道を戻ってきた。
その目は真剣そのもの。

それに続いて、
HくんやKくんも引き返してきた。
Hくんの目も、その先の出来事をしっかり見ている。

彼らの戻った先にはIちゃんがいたのだ。
転んでしまったようだ。

状況が分かったHくんは、
「がんばれー!」と言って、
目の前でIちゃんを励ました。

立てるかな?と、
みんなも見守ってくれた。
控えめなメンバーだけど、見守る目はあたたかかった。
でもなぜ、こんなところでIちゃんが1人転んでしまったのかというと、、、
ここまで1人で歩いてきたから✨

今日2回目の参加のIちゃん。
前回はやる気はあるものの、ザックの重さに足を取られてふらっふら、私たちもかなりサポートをしながら一緒に歩いた。
それなのに、今日はしっかり自分の力で歩いたではないか!!

朝バランスを崩してしまった時には、EちゃんとWちゃんがそっとひもをつまんで助けてくれた。
前回から、物理的な力はそこまで変化していないだろう。
少しの経験と、本人のやる気と、まわりの応援とが重なると、すごいパワーを生むことができるんだなぁ。
たった1日でも、ものすごい変化だ。
Iちゃんはその後もしっかり自分の足で歩みを進めた。
足場の悪い砂利道だって、歩けたね。

この時、先頭を歩いていたHくんは後ろを振り向くと、
「あれ、みんなー?ずんずんー!」と言っている。
全員来ていないことに自ら気づいたんだ。
UターンしたHくんは、後ろの仲間が見えるところまで戻り、みんなを確認したところでまた戻ってきた。

つい最近まで、先に行こうとして先輩たちに呼び止められていたHくんとはこれまた別人。
周りのことがよく見えるようになったし、
行動に移すようになったんだねぇ。
沢につくと、
「1人でできた!」のいい声が聞こえてきた。

今までなかなか1人で外せなかった、胸のバックル。今日は、石に座って1人でできた。
さらに、沢に行く前の支度もどんどんやって、ばっちり!

今日はKくん覚醒の日だ〜✨
沢での覚醒が止まらない日々。
1人でできた!
友だちに手伝ってもらった!

友だちに教えてあげた!

そんな経験を、日々積み重ねていくことで、
生きる力の根っこをぐんぐん下に伸ばしている子どもたち。
帰り道も、Iちゃんが転んでしまったようだ。

そしたらすぐに、
「がんばってー!」というYSくんの大きな声が聞こえてきた。

私はまだ沢の方に残っていたけれど、すぐにYSくんの声に気づいた。そのくらい大きな声だったから。
自分で考える
自分が決める
自分から行動する
人のねっこを育てる場所であるこまめ。
子どもたちもそれを分かっているのだろうか。
みんなで応援し合うっていいなぁ。
そういえば、汚れた靴下を脱ぐときにHくんが
自分で自分に言い聞かせるように
「がんばれー!」と言っていた。

これも、いい。
自分で自分を励ますこともすごいこと。
帰る前のあいさつ「さよならあんころもち」の時、たまたまずんずんが輪から外れて、私と子どもたちだけで輪になった。
そんな時、赤袖シャツのYくんが言った。

「ずんずんは僕たちのこと、そこで応援してて。」と。
そのあとのみんなの顔はどこか誇らしげで、安心感に満ちていたように感じた。
応援は力になるし、嬉しい。
大好きな人に見守られている安心感があれば、
やる気が湧いてくる。
私もみんなからいつも応援してもらっている。
だからみんなのこと、応援し続けるよ!
今日も素敵な時間をありがとう。