こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
山探検のゴール寸前、「ハァハァ、スゥー」と4人の息遣いだけが山に響いていた。
それくらい真剣、それくらい全力。

なぜこんなにも息遣いが荒いかと言うと・・・ここまでほとんど走ってきたからだ。
後で写真を撮った時間を見返してみたら、わずか5分で山の入り口からこのゴールまで来ていた。
2歳、3歳の子たちがいたらその倍以上はかかるだろう。
今日は4、5歳の先輩チームだけで山に登ったのだ。
簡単に登れると感じたのか、
Tくんはこんな倒れかけの木を見つけては、「当たらないで通れたら、1点!」
倒木に対しては「これを踏まなければ、1点!」などと、オリジナルのルールでゲームのように進んでいた。

いつもの道も、自分で負荷を与えて、変化をもたせる工夫ができるのね!
あっという間に山から帰ったかと思えば、
AちゃんとSくんがテーブルの下で桶の取り合いをしていた。
「Aちゃんのだから!!」「Sちゃんが使ってた〜!!」
確かに、Sくんがたった今使っていたのは私も見た。
両者絶対に譲らず、取っ組み合いになりかけたので間に入ろうとしたら、
なんと、一歩先にTくんが入ってきた。

Tくん「Aは今山に行ってたからその間はやってなかったんだよね?」
Aちゃん「うん。」
Tくん「それならSが今使って、終わったらAに返してね。」
Sくん「分かった。」
と、TくんはAちゃんが山に行く前に桶を使っていたことと、今はSくんが使っていたことを見て分かっていたのだ。
それを両者に落ち着いて話をしてくれた。
さらに驚いたのは、Sくんが桶を使うことになると
「よし!A、鬼ごっこやろう!」と、その場から自然とAちゃんの意識を紛れさせたのだ!
もう、スタッフよりスタッフだよTくんよ。
そんなこんなで時間が経ち笑、朝から泣いていたEちゃんの涙が見えなくなった頃・・・

Eちゃんをじっと見ていたAちゃんが、
「泣き止んだね!」と気づいて言った。
Aちゃんからそんな言葉が飛び出すとは、驚きだった。

さらに別の場面、斜面に登ろうとするMちゃんに気づくと
手を差し伸べて待っていてくれた。
手がダメなら、と枝を持って「ここ掴まって!」と声をかけていた。

Mちゃんも、絶対に諦めずに登りきったのだった✨
「どうしたのかな?」と相手への想像を膨らませて、行動を起こすAちゃんの視野の広がりを感じたなあ。
そういえば、この場面↓
Aちゃんの隣にSくんが遊びにきた時に「入っちゃだめー!」とAちゃんが言った。
Sくんは「どうして?Sちゃんもお店屋さんやりたいだけだよ。」と。

「じゃあ、そこならいいよ。」とAちゃん。
Aちゃんに後で聞いてみたら、「Mちゃんと使ってた木を取られたくなかったから」だめ、と伝えたのだとか。
そこで「だめ」を鵜呑みにせず、純粋に「どうして?」と聞けたSくんが素晴らしい。
今度は真逆の立場で、SくんがKくんに対して「ダメだよ」と。
Kくんも納得いかず、「どうして?Kちゃんはここでお店やるだけだよ。」
Sくんも、「じゃあ、そこでやってね。」と。

「だめ!」と言われて、泣いて終わったり、それを鵜呑みにしてしょんぼりと引き返したりしたのはいつのことやら。
2人とも、心のもやもやを絶対にそのままにしないのだ。

物に対しても、「どうして?」と思ったらとことん追及する。
自分の疑問も、「どうして?」と向き合って、解決していく。
相手に対しても、興味をもって「どうして?」と聞き、理解する。

「どうして?」を一つずつクリアにしていくことで、成長してくのだね!
今日も素敵な時間をありがとう。
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