もっているもの
- はな
- 2024年7月5日
- 読了時間: 3分
こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
Hくんの真剣な表情がたまらない。
一点に集中して、夢中になっている時の顔はつい惹きつけられてしまう。
炎天下の中で、帽子を外して暑そう・・・と思うだろうが、これにはわけがあるのだ。
それは、蝶を追いかけて捕まえようとしているから。
なんと、↑の前に、Hくんは網のように帽子を振って、蝶を捕まえたのだ!
帽子を使って自分で蝶を捕まえた姿を、私はこまめで初めて見た。
こんな経験なかなかできることじゃない。
私も子どもの頃、虫取り網でチョンチョメを初めて捕まえた時のことを鮮明に覚えている。
そんな感動体験に立ち会えることが嬉しいなあ。
こっちではバッタも捕まえたようだ。
Dくんが両手で掴んでいる。
1年前は「怖い〜」と言って、この写真のMちゃんのように覗く立場だったDくんだが、今のDくんは違う。
自然の中で日々過ごす中で、自然と生き物との距離を掴んでいく子どもたちなのだ。
お次はカニ!
今日も虫かごを持参していたMちゃん、カゴに入れたいが今日の獲物は少し大きめサイズだ。
「Mちゃん怖いから、誰かやって。」とMちゃんが言うと、
あっという間に人だかり。
最終的にはHくんが棒を使って、無事捕獲。
「H、ありがとう!」というMちゃんと
「よかったね!」と言うHくんの自然なやりとりが素敵だったなぁ。
生き物との関わりが生まれると、子どもたち同士のコミュニケーションも自然と生まれる。
今度はこっちでも何か捕獲?!
かと思いきや、Sちゃんは「持ってて。」と言ったのだった。
立ち上がるために、手に握りしめている大事な宝物を私に預けるためだ。
この直前に、「手に物を持ってると上手に手をつけないから、預かるよ。」と伝えて、一度だけ宝物を預かることがあった。
そこで学んだSちゃんは、今後は自分からお願いしたのだ。
一つ一つが学びの場なのだなぁ。
何より、今日はSちゃん自身に「自分で立つんだ!」という意欲があったのだ。
最初は難しくても、必ず自分でできるようになる。できる能力がある。
また一つ証明してくれた!
小さな体に大きなリュック。
今日、見学に来ていた大学生が
「あんなに重たいリュックを背負えることがびっくり」
「思った以上に、見守る時間が長くてびっくり」
と言っていた。
私もすっかりこまめに慣れてしまったけれど、最初は同じこと思っていたなぁ。
どこまでできるのだろう?
どう声かけすればいいだろう?
いまだに探りの日々だけれど、
悩んだときには、まず観察していることに気づく。
今朝、朝の会で使った丸太椅子を片付けるときに、片付けたい丸太が被って2人のいざこざが起きた場面があった。
スタッフ2人の目の前で起きていることだから、止めようと思えば簡単だ。
でも、子どもたち同士で手を出してはいなかったし、2人でどう収束していくのか気になりまずは観察していた。
ずんずんも、2人のしたかったことに共感して話をしてね、と伝えただけだ。
事が落ち着くと、HくんがMちゃんに、Mちゃんの虫かごを「はい、Mちゃん。」と言って渡したのだった。
きっとHくんなりに考えた結果の、償いだったのだろうと思ったなぁ。
無理に止めること、謝らせることはせずとも、子どもたちなりの解決の方法があるのだと、教えてくれる。
子どもたちは、自分でできる力をもっている。
その力をいかに発揮していくか。
そしてその子どもたちのもっている力をもっと伸ばすために、大人にできることは何か。
学び合う日々ですなぁ。
今日も素敵な時間をありがとう。
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