こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
「おおおおおおーい!Kーがんばれー!できるよおおおお」
Yくんの熱血な応援が山に響き渡った。
だからか、そんな応援を受けたKくんの歩みは止まることはなかった。
そのほんの少し前、Yくんが逆の立場で、Tくんから励まされていたのだった。
「Y、大丈夫かー?この木を掴みながら降りてくればいいんだよ。」とTくんが教えてくれた。
仲間の応援は偉大だ。
黄色カッパのKUくんが発した「山いきたい!」という言葉で決まった今日の山探検隊たち。
最後尾には、これまであまり山に入ろうとしなかったKくんの姿があった。
Kくんにとっての大きな挑戦だ。
先頭を行くTくんたちは常に後ろを気にしていて、「Kがまだだから待ってよう。」
そんな言葉を何度聞いたか。
滑り落ちそうになって不安そうにしていたKくんを見たDくんが動き出した。
「俺が助けるよー!」
「大丈夫?押そうか?」と確認をしてから、そっとKくんの背中を押すDくんの優しさにジーンときてしまった。
みんながKくんのことを常に気にかけていた。
Kくんが遅れていて、不安がっているのをみんな分かっていたのだ。
どんなに怖くても、「戻らない」と言って最後までやり切ったKの姿にもまたジーンときてしまったのだった。
と、無事に山から帰ってきたら、大人気のトングをめぐっていざこざが起きていた。
Kくんが使っていたトングを、Sくんがとろうとしていたようだ。
「かして」の言葉が出なかったSくんだったが、さっきまではSくんが使っていたトングだったようだ。気持ちも分からなくもない。
私が間に入って話を整理していたら、
「はい、Sこれ使う?」とNちゃんがやってきた。
Nちゃんはどこからこの状況を見ていたのだろう。
もしかしたら、私たちの話を聞いて状況を理解したのかもしれない。
Sくんのただならぬ状況を感じて、察したのかもしれない。
Nちゃんのこの行動の速さと優しさには驚くばかりだ。
そういえば、山探検に行く前に、赤帽のKくんが水色帽のKくんに
「山だけど(山行くけど)、大丈夫?」と声をかけていた。
後で赤帽Kくんに聞いてみたら、「Kはまだ2歳だから、難しいかなあと思って。」だそうだ。
これは、2歳だから、と区別するのではなくて、水色帽Kくんを心配しての言葉だっただのだ。
子どもたちは、一緒に過ごす中で「この子はこんな子」というものを知っていく。
一緒に遊んだり、他の子と関わっている様子を見たりして、その子を知っていく。
そしてそれをそのままに受け止めて、正面から関わっていく。
全部分かった上で、全部を受け入れて、向き合っているのだ。
子どもたちから見習わなければいけないことばかりだよなあ。
今日も素敵な時間をありがとう。
Comentarios