こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
相手の目を見ながら、Mちゃんから伸びる手。
それに応えるNちゃん。

今までは「Mちゃんは中!!」と言って輪に入ることに緊張していたのに、今日の顔は穏やかだ。
少しずつではあるけれど、毎回新しい表情を見せてくれる。
心が柔軟なのだねえ。
私たちスタッフが「手繋ごう」なんて言わなくても、こうして子どもたち同士で輪が繋がれていくんだ。

そして、挨拶をした後は水分補給をしてから遊ぶ、というのがいつものパターンなのだが・・・
これも「お水飲もうね」なんて言わなくても、もうみんな一直線に自分のザックへと向かって自分で水筒を出して飲んでいる。

一番に飲み終えたTくんなんて、腰に手を当てて「もう終わった!できなかったら言ってね〜。」だって。
みんな「自分でやりたい」という気持ちが溢れているし、それを手伝おうとしてくれる仲間がいるって素敵なことだなあ。
最近のプチブームのこの場所。

いつも木を元通りにしてから帰るのに、気づくとこの形になっているのが不思議だったけれど、
今日はSちゃんが、遊び始めるや否やこの場所に向かっていた。

全員が週2回は必ず来るようになったおかげで、
子どもたちが慣れていくのが早いし、
その日の遊びに入っていくスピードも早まっていると感じる。
前回やった遊びから始まって、それがだんだんと広がっていく。
Aちゃんもその1人。自分から遊びに向かう時間が日に日に早くなってきた。
今日は、突然竹でこんなものをつくったかと思えば、石を転がして遊び始めた。

それに気づいたDくんも遊びに来て、「これ、前にSたちとやったよね!」と。
(Sくんは先月卒業したAちゃんのお兄ちゃん。)

そう、これは先月卒業した子たちがよくやっていたこと。
Aちゃんはそれをよく見ていて、覚えていた。
Dくんも大好きだった仲間をいつも忘れない。
こうしてこまめの伝統が繋がれていくんだね。
これもそう。
Uターンを繰り返して豪快に運転するAちゃん。
こんなにも軽快に使いこなせたとは・・・!

実はやってみたかったんだ。
そのタイミングが今日だったんだね。
頭の中のリハーサルを見てみたい!
たんぽぽの指輪をつくってもらったAちゃん。
Sくんが羨ましそうな視線に気づいたのか、たんぽぽを探しに行った。
「Sちゃんのたんぽぽもとってきてあげる!」と言いながら。

戻ってきたAちゃんは、「はいはなちゃん、Sちゃんに指輪つくってあげて。」と私に向かってきた。
すごいなあ、Sくんはたんぽぽが欲しいのではなくて、たんぽぽの指輪が欲しいのだろうと思ったんだ。

この2人、こんなやりとりもあった。
Aちゃんが読んでいた本を読みたかったSくん。
「かして。」とSくんが言うと、
「ダメよ。」とAちゃんが返した。

しっかりコミュニケーションを取れていてこれだけでも偉いなあと思っていると、
Sくんが「あとでかしてね!」と言って去っていたではないか。
それも後腐れなく、軽やかに。
「かして」「いい?」と上手に聞けるようになってきたSくん、この発言には驚いた!
たんぽぽの件もあり、きっとAちゃんはあとでかしてくれるかもしれない、と思ったのかな。
相手のことを知って、相手を想ったから出てきた言葉なのだろうなあ。
今日もみんなで集まって遊んでいることが多くて、
一言で表すと「穏やか」な一日だった。

それでも、
うまくお友だちに気持ちを伝えられなかったり、

「ダメよ。」という言葉も聞こえてきたりしていた。
穏やかな時間の中にも、よくみていると
子どもたち同士のたくさんのやりとりがあって、

たくさんの心の葛藤や成長が隠れている。
「穏やか」の裏に隠された事実がある。笑
それを見逃さないように、たくさん褒めてあげられるように、子どもたちに寄り添っていきたいなあ。

今日も素敵な時間をありがとう。