top of page

迎え入れる

  • 執筆者の写真: はな
    はな
  • 2023年7月24日
  • 読了時間: 3分

こんばんは。


「観察する」を大事に。


元特別支援学校教員、スタッフのはなです。




お付き人のように、ザックを運ぶのはKHくん。


持っているザックは後ろを歩くKUくんのものだ。


KHくんは、自分より後から来たお友だちのところへお迎えに行っては、挨拶をしていた。


そしてごく自然に「持つよ。」という具合にお手伝い。





お母さんとも笑顔でバイバイしたKHくんの気持ちは、もうこまめに向いているのだ。


朝から周りがよく見えている。





朝の会で、「へびがきたらどうする?」と確認していると、


KHくんはRちゃんの鼻に手を当てて、「しーっ」とやることを教えてくれた。


Rちゃんは静かにしていたけれど、この指が大事なのよね。笑





「車がきたらどうする?」と尋ねると、


今度はTくんとDくんが、TTくんに端に行くように促してくれた。


なかなかスピーディーなのでTTくんもされるがままだ。笑





RちゃんもTTくんも6月からこまめに入隊してくれた同期だ。


まだまだ助けてもらうこともたくさんだが、自分でできることもある!




2歳になりたての体には重たすぎるザックを負って沢を目指す途中、


Rちゃんが、縁石でザックを背負い直して1人で立ち上がった。

しばらく立ち尽くしていたので、手を繋いでいくか尋ねると


「ひとりで行く!」と力強い言葉が返ってきた。


その言葉通り、1歩ずつ1人で歩いて行ったのだ。


この間までスタッフと手が離れただけで大泣きしていたとは思えない、


やる気が伝わってきた瞬間だった。



Tくんも、「自分で」という言葉をたくさん呟いて歩いた。


そして、ゆっくりゆっくり自分の足で歩いた先でみんなが待っていた。


それを見て「みんな、いるー!」とTTくんが言った。

「待っていてくれたんだね」というような気持ちがTTくんから読み取れた。


みんなが待っている姿を見たとき、私もすごく安心した。


待っていてくれるというのがどれだけ心強いか。


この仲間の一員なんだと思わせてくれるんだ。




階段では、隊長のTくんが「Dは前ね、僕は後ろから見てるから。」と言って歩き出した。


子どもたちだけで、しっかりと集団が、社会ができているのだ。




今日は見学の方が来てくださった日だった。


初対面でも、子どもたちはみんなでお迎えに行き、「おはよう」と挨拶をして、


道中も取り囲む。笑

子どもたちはどんな人でもあたたかく迎え入れる。




私もこんな風に迎え入れられたいなあと思ったが、


思い返せば昨年私が初めてこまめに来た時も、子どもたちはあたたかく迎え入れてくれたなあと。


疑いもなく、純粋にその人のことを「知りたい」という気持ちと、


こまめのことは僕たちに任せて、というような頼もしい目。


そして、困っている人を助けようとする心をもった子どもたちに私は何度も救われてきた。





帰りの階段道、先に登りきって自分の荷物を置いた子たちがすぐに顔を出しに来てくれた。


そして叫ぶように「がんばれー!!」と。

誰も仲間をひとりにしないのだ。




来た人みんなを迎え入れ、


どんな状況も受け入れる。



そんな先輩の姿を見て、また後輩が育っていく。


なんて尊い場所なんだろうか、こまめは。



私も子どもたちのように、


どんな状況も想いも迎え入れて、受け止める覚悟がまたできた。


日々これの繰り返しだね。




今日も素敵な時間をありがとう。


 
 
 

留言


bottom of page