怖い
- ずんずん

- 7月4日
- 読了時間: 2分
こんばんは。
子どもたちの 「自分でやろうとする意欲・力」を
引き出すサポートをする
元小学校教員の ずんずんです🌱。

あたしは この目を忘れない、
と思う。

見学に来ていた、Aちゃんより
ふたつ年上のお姉さんが
この 枯木の上から ジャンプした。
キラキラの目で
「Aも やりたーい!」
といつもの元気な Aちゃんの声が聴こえてきた。
よじ登る。
ここまでは するするっと。
そのあと
ピタッと 動きが止まった。
目線も 止まった、
下りようとする その先を見て。
「Iもやる~!」
Iくんも やってきた。
さっきから 遊んでいたようだが
お姉さんがジャンプしていた木ではなく
それより少し低めの木を選んで
よじ登った。
そして ジャンプの体勢に入った。
が、Iくんは お尻からするすると下りた。

低めの木を選んだ時点で
自分がジャンプできそうな木の高さはこれだ、
と 自分の力の見積もりを考えたのだろう。
それでも いざジャンプしようとすると
やっぱりまだ できそうにない高さだったのかもしれない。
Iくんは 自分ができる方法で
下りた。
さて Aちゃんはと言うと・・・

考えてる。
迷ってる。
困ってる。
悩んでる。
悔やんでる。
怒ってる。
そんな表情。
でも 乗りかけた船、
漕ぎだすのは 自分。
下りるのも 自分。
「今 どんな気持ち?」
「・・・怖い。」
ぽつりと
小さな声で言った。
本音をぽろり。
「下りたいけど 下りられなくて
困っちゃったの?」
に しおらしく うなずく。
怖い ということを感じ
それを認めて
ことばに出す。
それだけでも ひとつの学びのような気がする。
お尻から下りることを
提案すると
慎重に 足で 木にかかるところを探しながら
下りようとし始めた。

後向きになって
見えないながらも
足先に かけるところがないなとわかったとき
身体を 180度回転させて
足掛け場を 探った。
そして ゆっくりと着地。
やりきった。
ただ木に登って
下りただけ、
かもしれない。
でもここに 時間をかけて
自分と 環境と 向き合ったAちゃんは
冒険をした。
激しく動き回ることだけが
冒険じゃない。
ドキドキは
日常にある。
そこにどう 向き合っていくかは
立派な 冒険だと思う。

今日は 怖くても
大丈夫。
いつか
昨日の自分なんて
やすやすと
越えていくんだから。








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