大好きになっていく
- 菜緒 小沢
- 7月7日
- 読了時間: 3分
こんにちは
スタッフのドドリです。
ガタガタ!
大きなバケツをひたすら揺らし続けるH君。
何をしているのかな?

真剣な眼差しでバケツの中を覗いている。
中には水とヤカンが入っていた。

水の揺れる音、ヤカンがぶつかる金属音
その音をH君は楽しんでいたのだ。
なんでもおもちゃにできてしまう。
そして音の変化や発見を見逃さず、それを楽しめちゃうH君の感受性が素晴らしい。
大人が見逃してしまう鳥の声や虫の声を、子どもたちは
「なんの音?」
と興味を持つことが多々ある。
もう少し私も周りの音を意識して生活してみたら
子どもたちの世界が見えてくるのかも・・・
そう思い耳をすますと
「ままー!」
突然思い出したかのように泣き出すNちゃん。

朝の会はしっかりできたけど
ママが準備してくれた水筒を見ると思い出して泣いちゃう。
そんな中でもおままごとをしているこまめの仲間たちを横目でチラチラ・・・
「行ってみる?」
と聞くと泣きながら
「うん」
と返事をする。
一緒に近くまで行くが私の手をどうしても離そうとしない。
ただひたすら近くで仲間たちを観察する。

「お水飲んでくるから離れるね」
と伝えると頷いて手を離す。
1分も離れていないが、その場に戻ると
いつの間にかNちゃんは仲間たちと一緒におままごとをしていた。

大人から離れると一歩を踏み出せるんだなぁ。
改めて子どもの本当の力を実感。
Nちゃんはまだ2歳になっていない。
言葉も周りのお兄さんお姉さんよりも出てこないが
「これ」
「ん!」
など自分から発信してコミュニケーションを取ろうとしている。
それに答えたのがKちゃんだった。
「あ、これね」
と言って自分が持っていた木の棒を渡す。
気持ちが伝わりNちゃんは満面の笑顔になる。
Kちゃんは言葉にならない言葉をくみ取るのが上手い。
何人かで築山の斜面を滑り台にして遊んでいると
近くで見ているNちゃんの姿があった。
滑りたいけど一歩踏み出せない様子。
そんな時、Kちゃんは自然とNちゃんの背中を支えて滑るのを手伝っていた。

子ども同士だからわかるコミュニケーション
言葉で伝えることの大事さはあるけれど
くみ取ることの大事さを子どもたちはわかっているんだね。
そんなKちゃんはみんなの人気者。
男子二人が深めの穴に入り
「誰か助けてー!」
と大声でふざけている。
本当は二人とも自分で出られるけど、誰かに助けてもらえる過程が楽しいみたい。
N君も助けを求めているがよく聞いてみると
「助けてー!Kちゃーん!」

ご指名でした(笑)
いつも優しいKちゃんなのに
その時ばかりは何もせず、遠目でニヤニヤして見ているのもなんか面白い(笑)
結局N君は自分で穴から這い上がり、I君を助けていました。

泥だらけになってしまったため沢で服を洗いに行く。
今日の2歳の3人組は水遊びが大好き。
沢に降りる急な斜面も安心して見れちゃう。
「冷たいね」
「気持ちいいね」
と会話をしながらも
頭から水を浴びてダイナミックに遊んでいる。

楽しい時間はすぐに過ぎて沢を出ないといけない時間。
一人ずつ沢を上がっていく。
最後の一人はN君。
N君が登っていると上から
「がんばれー」と応援する声が・・・!
I君だった。
最後の一人が登るまで待っていてくれている。
大好きな友達だから一緒にいたい。
一緒にいたいから待っていたい。
頑張っていたら応援したい。
N君は待っていたI君に満面の笑みを見せた。

二人から友情を感じる。
それを見ているだけで言葉にできない幸せをもらった。
時には助け合って、時には応援して
相手に何かしてあげたくなる。何かを受け取る・
それを繰り返して
大好きになって友達になるんだな。









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