深く考える
- 菜緒 小沢
- 6月13日
- 読了時間: 3分
こんにちは。スタッフのドドリです。
梅雨入りと共にアジサイの花が咲いてきましたね。

端から端まで小さな体が走り回っている。

今日のこまめは1歳と2歳のメンバーだけ。
小さいながらも築山を登ったり

川遊びをしたり

とってもパワフル!
F君は落ちていた淡竹(前日に誰かがとったものがそのままになっていた。)を見つけるととても嬉しそうに見せてくれた。

「ママにあげる」
とニコニコ。
でも大事なものは自分のザックに入れておかないとね。
F君は淡竹を水筒の近くに置いてそのまま遊びに行ってしまった。
そんな経緯を知らないS君はその淡竹を見つけると、淡竹をポキポキと折って遊ぶ。
S君に悪気は全くない。
でもその様子を見てF君は「やめて!」と言って泣き出す。
S君だって何のことかわからない。
Hちゃんも近づいてきて
「泣いているよ」
とポツリとつぶやく。

S君は淡竹を返してくれたが
ポキポキに折れた淡竹を見てFは涙が止まらない。
「長い淡竹が良かったの?」
「うん」
「他の淡竹を取りに行くのはどう?」
「嫌。」
どうやら先ほどの淡竹に思いがあるみたい。
「気持ちがすっきりできるように一緒に考えよう」
と伝えるとうなずいてハイタッチ。

嫌な思いだけに目を向けるのではなく
どうしたら良いかに気持ちを切り替える。
仲良しのHちゃんが来るとF君は淡竹をHちゃんに渡した。

「半分こ」
そう言ってF君は優しい笑顔を浮かべる。
折れてしまったから悲しい。で終わらず
折れてしまったかこそ半分こができたんだね。
新しいものを取りに行くでもなく
ポキポキの竹で妥協するわけでもない。
発想が天才です!
仲良しのHちゃんにあげたことで幸せは2倍なんだね。
そんなHちゃん
お昼の時間、大きな声で泣いていた。
Hちゃんが持っていた栗の木の葉っぱをAちゃんに取られてしまったのだ。

Hちゃんは「返してほしい」
と言葉で伝える。
Aちゃんは「嫌だよ」
「Aちゃんが使っていたものを突然取られたらどんな気持ち?」
そう聞くと
一点を見つめ何かを考えるAちゃん
突然パッと笑顔になり
「わかった!やる!」

スタッフは思った。
(え、何を?)
とりあえず様子を見るしかない。
Aちゃんは「はい!」と葉っぱをHちゃんに返す。

やるって返すってことだったのかな?
するとAちゃん
「かーしーて!」
やる!って最初からやり直すってこと?
いやいや、いくら何でもこの流れでHちゃんが泣いてまで欲しかった葉っぱをくれるわけ・・・
「いいよ!」
いいんかい!
はなちゃんもドドリもずっこける。
Hちゃんに「本当にいいの?」と聞くと
「うん!」
とまっすぐな瞳で答える。
Hちゃんの涙のわけは葉っぱへの執着ではなく
突然奪われたことへの驚きとその態度
Aちゃんの「わかった!」は本当にわかっていたんだ。
Hちゃんの気持ちを大人よりもわかっていた。
そしてもう一度その流れをやり直す。
簡単に終わる謝罪よりもHちゃんの思いをくみ取り、寄り添っていた行動なのかもしれない。
子ども同士のもめ事は毎日あるけれど、子どもの気持ちを大人が勝手に決めつけちゃいけない。
どうやってお互いの気持ちをすっきりさせることができるか
その答えはやはり子どもたちと共に考えていかなくてはいけないと改めて気づかせてもらいました。









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