top of page

鍋のためなら

こんにちは

スタッフのドドリです。


活動が始まると子どもたちが木の周りで何かを見つけて騒いでいる。



どうやら見つけたのはイガグリの赤ちゃん。

まだ緑色でチクチクした形はしているが棘がふにゃふにゃしている。



実際に触ってみて


「柔らかーい!」


「少しチクチクするよ」


などと会話が飛び交っている。


毎日同じ場所で活動していても、自然の中にいると新しい発見の連続だ。


季節の変わり目

夏の始まりを子どもたちも感じています。


夏の始まりと言っていいのかわからないほど既にもう真夏日の気温ですが・・・。


暑さに負けないためには水遊びが1番!



まだ水に入るのは怖いNちゃん。


近くで水遊びをする仲間たち

特に大好きなMちゃんを真剣に観察中です。



Nちゃん朝はMちゃんが来ると


「あ、ねぇね。」


と言ってキラキラの笑顔を見せていた。



この笑顔でMちゃんをメロメロにしている。


血は繋がっていなくても

本当の姉妹のような関係性


とっても素敵で貴重だなぁ。

と感じる。


でも兄弟姉妹の関係って仲良しだけでは終われない。


本気でぶつかり合う瞬間もあるよね。



H君はEH君の使っているものがどうしても魅力的に見えてしまう。


EH君は遊びがダイナミックだし、とても楽しそうだから

持っているものが良く見えてしまうのは、子どもにとっては当たり前のこと。


EH君に使っていた鍋を欲しがる。



「かーしーて」


EH君は鍋を使いながら


「だーめーよ」


EH君からしても使っている最中だから貸せないよね。

予想外の答えだったH君は大きな声で


「うぇーんうぇーんうぇーん」



3回目のうぇーんで突然真顔になり何かを考えている表情になる。


駄々をこねているだけでは変わらない。

どうやったら鍋を使えるだろうか。


ここはこまめ。

泣いていても誰も助けてくれないぞ。


そんなH君の思いを感じる。


たった3回のうぇーんでだ。確実に強くなっている。


一度休憩のため水を飲む。


そしてまたEH君のもとへ。



「かーしーて!」


「だーめーよ!」


EH君も言葉でその都度伝える。

しかし、またしても答えはNO


そしてH君はまた斜め上を見つめて考える。


EH君が鍋を持ったまま動き出した。


「ケーキができたよー!」



どうやら他の子とおままごとを始めるらしい。


そんなEH君の後ろをH君はゆっくり付いていく。


EH君がおままごとをしているのを遠くで水分補給をしながら見つめるH君の姿があった。


しばらく遊んだ後EH君は鍋をその場に置いて

何人かのお友達とおままごとセットのほうへ走り出した。


H君はすかさず鍋を拾ってその場にいたMちゃんに近づく


「これ!これ!」


MちゃんはH君の顔をのぞき込む。


「ケーキ作ったの?」


「うん!」


「じゃあ一緒に食べよう!」


「うん!」



ほんの少しだけ2人でおままごとをすると

Mちゃんはおままごとセットのあるほうへ視線を向ける。


「みんなあっちにいるし、一緒に行こうか!」


H君は


「いこっか!」


と言ってMちゃんと走り出す。



そこにはあんなに欲しがっていた鍋だけが置かれていた。



物への執着とはまた違うものを感じた。


H君にとってやりたいことをやる

欲しいものを使う


でも上手くいかないときもある。


そういう時にどうしたら良いのか考えて行動する。


その過程に意味があったのだ。


だから達成された時に満足したんだろうな。


子ども同士で遊んでぶつかって

その中に学びがあるんだね。












 
 
 

Comments


bottom of page